(麻布桜田町)山田邸 北側外観


西南外観
  居間
西南外観   居間

食堂
  階段室
食堂   階段室

秀三自筆の立面図
立面図

資料 : 建築資料研究會発行「山田邸」最新建築設計叢書第1期第24輯 昭和3年刊 より


(麻布桜田町)山田邸(佐藤秀三設計作品)
所在地 東京府東京市麻布区
設計・監理 佐藤秀三(白鳳社建築工務所 設計部長時代)
施工 白鳳社建築工務所
用途 個人住宅
構造 木造 一部地階RC造
階数 地下1階 地上2階
延床面積 280.43 m²
竣工 1927年(昭和2年)
おもな仕上 [屋根]和瓦(野郎瓦)、[外壁]柱梁クレオソート塗・白漆喰壁・一部杉焼板縦羽目張、[天井]洋室漆喰塗・和室竿縁天井、[内壁]米栂柱・松太鼓丸太・手斧仕上げオイルステイン拭き取り、[床]ナラ・桧縁甲板
雑誌掲載 単行本「最新建築設計叢書 第1期 第24輯 山田邸」(建築資料研究會) 1928年2月25日発行
コメント 昭和2年に建築されたこの建物は、佐藤秀三が独立前の勤務先である「白鳳社建築工務所」の設計部長として設計監理を担当しました。施主の山田家とはこれをご縁におつきあいが続き、独立起業後も御一家・御親族の住宅・別荘等を、次々とご紹介いただきました。
建物の特徴としては、和洋折衷の民家風で、近畿地方の民家を生活的に様式化しています。柱は手斧削り、横架材の見え掛りは内外とも大部分松の太鼓梁を化粧梁として仕組んでいます。外部の一部縦羽目は杉の焼板を擦って張り立ててあり、軒も妻も三尺以上出して雨の多い日本の気候を考慮しています。真壁の外壁は田舎家に見る白漆喰塗りとなっており、室内の壁天井のほとんどが漆喰塗りで、洋室の化粧柱や梁はほとんど手斧仕上げオイルステイン塗り、色付けは淡い艶消しとなっています。
建物は戦災で焼失してしまいました。


 

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